皆さんこんにちは!
常新電設株式会社、更新担当の中西です。
さて今回は
~多様化~
ということで、電気工事業の多様化について、歴史的な背景と現代の動向、今後の展望まで深く掘り下げてご紹介します。
かつては「配線工事」や「照明設備」などが主流だった電気工事業ですが、現代ではその範囲は大きく広がり、エネルギー・情報・安全・快適性に関わる多様な技術と融合しています。
1. かつての「電気工事」とは?
昭和期の電気工事といえば、以下のような業務が中心でした
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一般住宅やビルの屋内配線
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照明器具・コンセントの設置
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電柱からの引き込み線工事
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工場や商業施設の高圧受電設備工事
これはまさに「電気を通す・使えるようにする」ための仕事でした。
2. 多様化の第一波:高度成長と設備拡大(1970~1990年代)
高度経済成長期、日本中で都市開発や工場建設が進む中で、電気工事の需要も爆発的に増加。
この時代には、以下のような新たな分野が拡大しました
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空調設備や換気設備の制御配線
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消防設備(火災報知機や非常用電源)との連携工事
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エレベーターや自動ドアなど機械設備との統合
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商業施設における演出照明・音響との統合配線
つまり、建物全体を一つのシステムとして扱う「総合設備工事」の一部としての電気工事が求められ始めたのです。
3. 第二波:IT・デジタル化への対応(2000年代以降)
インターネットの普及に伴い、電気工事業もIT・デジタル分野との融合が進みました。
● 情報通信工事の台頭
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LAN配線やネットワークラックの施工
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無線LANアクセスポイントの設置
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テレビ共聴設備やインターホンシステムの高度化
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セキュリティカメラ、入退室管理システムの施工
このように「電気」だけでなく、「情報」の配線も担うようになり、“弱電工事”という専門分野がより重要視されるようになりました。
4. 現代の多様化:エネルギー・環境・IoTとの融合(2010年代〜)
● 再生可能エネルギー分野への対応
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太陽光発電パネルの設置・配線
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蓄電池の制御・連系システム工事
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電気自動車(EV)充電設備の設置
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地域マイクログリッドに対応する低圧/高圧設備の整備
これは単なる「電気を配る」工事ではなく、電力を“つくる・蓄える・効率的に使う”という視点が求められています。
● IoT・スマートホームへの対応
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音声操作対応のスマート照明・電源の導入
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スマートメーター・HEMS(家庭用エネルギー管理システム)の導入工事
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スマホ連動型セキュリティ設備や温度調整システムの設定
これらはすべて、配線・制御・通信の知識を併せ持つ電気工事士が活躍する場です。
5. 教育・資格・専門分野の細分化
電気工事士資格のほかにも、現代では以下のような専門技術・資格の組み合わせが求められています
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第二種電気工事士・第一種電気工事士
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認定電気工事従事者
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電気通信工事担任者(AI・DD総合種など)
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高所作業車・消防設備士・太陽光施工技術者など
つまり、電気工事業は一つの資格で完結する職種ではなく、技術者の多能化・専門分化が進んでいるのです。
6. 今後の展望|脱炭素・AI時代における新しい電気工事
今後、電気工事業はさらに以下の方向へと進化すると考えられます
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ゼロエネルギー住宅(ZEH)における省エネ・創エネシステム施工
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AIによる建物制御の配線・設定
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ドローン点検やARによる設計・施工補助
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災害時の電源復旧・防災施設のエネルギー管理
これらはすべて、従来の「手元の作業」だけでなく、知識・設計・ITとの連携が不可欠な仕事になりつつあります。
電気工事業は“インフラの職人”から“未来をつなぐ技術者”へ
電気工事業の多様化は、時代と技術の進歩に呼応した進化の物語です。
かつては「電線を通す職人」、今では「人と機械とエネルギーをつなぐコーディネーター」。
今後さらに進むエネルギー転換、都市のスマート化、地域の防災対策といった社会的課題においても、電気工事業者は最前線で活躍する存在であり続けるでしょう。
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